経済学の考え方
経済学では人間の行動を分析します。人間の行動理由には、さまざまなものがありますが、現時点で主流の経済学では次のように考えます。
「人間は自分の経済的な利益のために行動する。」
これは、かんたんにいうと「私利私欲」のことです。もちろん人間は、他の理由でも行動します。本能、愛情、名誉、義務、習慣、命令、強制、その他 諸々の理由が考えられます。また、とりたてて理由もなく行動することだってあります。さまざまな行動の理由の中で、経済学ではあえて「損得」にしぼって理 論をつくりあげていきます。
経済人
このように、自分の利益を追求する人間を「経済人」(ホモ・エコノミクス)といいます。経済学の分析で想定されているのは、「経済人」によって構成されている世界です。
また、この「経済人」は「合理的」に行動すると想定されています。「合理的」とは、ある行動についてその理由が、「因果関係」で説明できることで す。よって、まずは、「とにかく、そうなる」状況や、「そうなる場合もあるし、ならない場合もある」ような状況は除外します(学習が進むにつれて、このよ うな例外的な状況も考えていきます)。
数学的手法
さらに、経済的な行動や出来事では、「数字」で計測できるものをとりあげます。よって、「因果関係」の説明も「数学」を用いることが中心になります。