04.裸で号泣する財務長官

謁見の間は、まるで国じゅうの重さを一度に背負ったような空気に包まれていました。

王さま、宰相、大臣たち、内務をはじめとした文官、そして軍人たち、町や村の役人、商人や職人の組合、その他のひとびとが、ずらりと並んでいます。
その中央で、財務長官が下着姿のまま、大きく手を振り上げて叫んでいました。

「はだか、はだか、まるはだか!
お金を、とられて、まるはだか!」
いつもは冷静な内務の官僚たちが、うううと泣いています。
「いくさもできずに、まるはだか!」
いかつい軍人たちまでもが声をあげて泣いています。
「金目のものは鍋くらい。あとはがらくただけ!
ほんとに、おまえたち、みんな、がらくただよな!」

王が苦笑して尋ねます。
「わしも、か?」
財務長官は涙を流しながら言い返しました。
「一番のがらくた。座っているだけでいいのに、余計なことをして、まるはだか。さあ、殺せ! わーん!」
「わが国にそういう刑罰はないのだが…」

人々は小声でささやき合います。
「無理もない、借金をかき集めるので疲れ切っておられたからな。」
商人のひとりが首を振ります。
「回収は……」
もう一人の商人が言い切りました。
「無理ですな。」
町名主がため息をつきます。
「また増税ですか。」
村役人も肩を落としました。
「お金もないのに、どうやって……」

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