第2の難所 無差別の丘

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ミクロ経済学のはじめは、消費者理論です。はじめから難所が続きます。

なにしろ分量が多いのです。この章だけで、全体の4分の1を占めます。

また、内容も盛りだくさんです。

  • あとからあとから見慣れない用語が出てきます。そして、その「定義」をしっかり理解しなければいけません。
  • 数式もたくさんあります。とくに、「微分」はよく使います。
  • グラフが大量に出てきます。

そこで、この「消費者理論」では、大きく3つに分けてみましょう。

  1. 欲望と予算のバランスをとる・・・効用関数、無差別曲線、予算制約線、効用最大化の条件。
  2. 価格が変わるとどうなるか?・・・所得の変化、価格の変化には所得の変化を含む。
  3. 消費者理論の応用

まずは、「1.欲望と予算のバランス」です。

無差別の丘

ここでは、「無差別曲線」の理解がポイントになります。

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ここでまなぶ「無差別曲線」は、欲望を満たして得られる満足感を、高低であらわしたものです。

くわしくはこちらの動画をご利用ください。

動画にもあるように、「地形図の等高線」をイメージするとよいでしょう。

複数の商品を買うときは、さまざまな組み合わせがあります。無数の組み合わせの中で、同じ満足感が得られるものもあるでしょう。それらをむすんだものがこの「無差別曲線」になります。

予算の枠

さまざまな組み合わせがある中で、人々は、なるべく自分の満足感が大きくなりように組み合わせを選んでいきます。

でもそのとき、大きな制約があります。それが「予算」です。一定の予算の範囲内で、どれだけの商品を買えるか、その組み合わせを示したものが「予算制約線」です。

効用最大化

人々は、この「予算」の制約のもとで、「効用」(欲望、満足感)を最大にします。

このときの条件が「効用最大化の条件」になります。

イメージとしては、こう考えてください。

効用最大化の条件
価格のバランスに合わせて、欲望のバランスがとれている状態。

価格のバランスが「価格比」(相対価格)です。
欲望のバランスが「限界代替率」だと思ってください。

この状態のもとで、「消費量」が決まります。

これで、価格と消費量の組み合わせが1つ求められました。

次に、価格が変化したらどうなるでしょうか?
すると、別の組み合わせが求まります。

2つの点をむすべば、それは「需要曲線」になります。


次回は「スルツキー峡谷」です。